【モザンビーク】新たな水衛生事業を開始しました
グッドネーバーズ・ジャパンは、モザンビーク共和国カーボデルガード州ペンバ市シュイバ地区にて、新たな水衛生事業を開始しました。対象校中心に、水衛生環境を整備し、地域の人々が衛生に関する正しい知識や適切な習慣を身につけていくことを目的としています。事業期間は、2024年3月末から2025年3月末までの1年間です。
※この事業は外務省「日本NGO連携無償資金協力事業」です。
月経教育と衛生管理
モザンビークの学校カリキュラムには、月経教育が含まれていません。女の子たちは、初潮を迎えると、叔母や祖母などにそれを伝え、対処方法を教わります。
母親は月経という繊細な事について相談するには関係が近くためらってしまう一方で、叔母や祖母は毎日顔を合せることはないが信頼出来る家族として、相談しやすい関係性にあるためです。
また地方に行けば行くほど、公の場で話すことはタブー視されており、月経についての正しい情報を得るのが難しい状況にあります。そこで、当事業では、対象校にて月経教育を実施します。
月経教育を実施するにあたり、グッドネーバーズ・ジャパンは対象校にて、月経についての知識に関する聞き取り調査を行いました。調査の結果、以下のような慣習が正しいと信じられていることが分かりました。
・月経中の女性は、料理をしてはいけない
・月経中は、友だちと遊んだり、話しかけたりしてはいけない
・月経中の女性は、家族と一緒に寝てはいけない
この調査をもとに、グッドネーバーズ・ジャパンは月経中の身体の変化や正しい対処方法についてまとめた、紙芝居形式のオリジナル教材を作成しました。
そして、各対象校の生徒の中から、代表として衛生啓発活動を推進し、模範となる役割として、WASHリーダーを選出し、研修を実施しています。
この教材を用いて、対象校の教員と一緒に、生徒へ月経教育を実施します。月経について話すことに徐々に慣れ、また、正しい知識が定着するよう、週1回のペースで対象校を訪問し、15~30分のセッションを繰り返し開催します。
生徒たちは、月経教育を通して、基本的な手洗いを含む、自分の身体を衛生的に保つための対処方法やその大切さを学びます。
活動内容
当事業では、併せて保健室を建設し、月経で汚れてしまった制服を洗えたり、月経だけでなく体調不良や怪我をした生徒が休めて、簡単な治療ができる場所も整備します。
モザンビークの学校には保健室は存在しないので、用途や目的を現地行政と対象校に繰り返し説明し、対象校の衛生環境の改善の一助となるよう、維持管理体制を構築していきます。
グッドネーバーズ・ジャパンのスタッフは、WASHリーダーや教員と共に、月経教育も含めた衛生環境全体の行動改善に繋がるよう啓発活動に取り組みます。
おわりに
皆様のご寄付が、モザンビークの人々の健康で安全な暮らしを実現します。
水衛生事業への温かいご支援を引き続きよろしくお願い申し上げます。
関連ページ
【モザンビーク】ガザ州に新たな給水施設3基が完成!住民が笑顔に
【モザンビーク 水衛生】トイレに関する衛生啓発イベントを実施しました
【モザンビーク 水衛生】手洗いの大切さを伝えるイベントを実施しました