【モザンビーク 水衛生】トイレに関する衛生啓発イベントを実施しました
グッドネーバーズ・ジャパンは、モザンビーク共和国ガザ州にて、地域住民が衛生的な環境のもとで暮らせるよう、安全な水や清潔なトイレを整備する「ガザ州3郡におけるコミュニティの水衛生設備整備および衛生啓発活動事業※」を実施しています。
※この事業は外務省「日本NGO連携無償資金協力事業」です。
イベントの様子
グッドネーバーズ・ジャパンは、11月19日の世界トイレの日に合わせ、衛生啓発イベントを開催しました。イベントは、11月初旬にトイレの建設が終了した事業対象の5校で実施しました。
【イベントの詳細】
日程:2023年11月15日~17日
参加者:生徒、先生、ヘルスセンターの職員、グッドネーバーズのスタッフ
参加生徒数:5校の生徒 計589人
イベントでは、学校の衛生担当の先生とヘルスセンターの職員が、グッドネーバーズ・ジャパンから提供された紙芝居教材を使って、トイレを使う事の大切さや、トイレを正しく使う事で病気の予防に繋がることを説明しました。その後、寄贈したモップやほうき、バケツ、洗剤などの掃除用具キットを使って、実演を交えながらトイレ掃除の方法を教えました。
月経を学ぶワークショップ
また、女子生徒を対象に月経を学ぶワークショップを実施しました。事業対象地のような地方のコミュニティでは、月経について話すことはタブーとされ、正しい情報を得るのが難しい状況にあります。
ワークショップを実施するにあたり、はじめにグッドネーバーズ・ジャパンはイベント実施校で、月経について知っている事を聞き取り調査しました。その結果、以下のような噂が信じられていることがわかりました。
・月経中の女性は汚れているので、水汲みや農作業などの家事をしてはいけない
・月経中の女性は料理をしてはいけない
・痛みを悪化させるので、裸足になってはいけない
ワークショップでは、これらの噂に加え、WASHクラスター(※水衛生の分野の事業を実施する団体や国際機関が情報交換をする集まり)から収集した、モザンビークの他の地域で信じられている月経に関する噂やタブーの情報をまとめ、クイズ形式で問題を出題しました。グッドネーバーズの事業スタッフは、これらの情報が正しいか間違っているかを生徒たちと一緒に考えた上で、生徒たちに正しい情報を伝えました。
このワークショップを通して、以下のメッセージを生徒たちに伝えました。
・月経があることは、健康である証拠です。月経周期は身体の健康状態を示しているので、月経周期を記録し、月経不順が続く場合は、病院に相談しましょう。
・月経は隠したり公表したりする必要はありません。また、恥ずべき事でもありません。不安なことがあれば、信頼できる友人や家族、医療従事者に気軽に相談しましょう。
また、洗って繰り返し使えるサニタリーショーツを配り、正しい使い方や洗い方、そして月経の仕組みを説明しました。サニタリーショーツを受け取った生徒たちからは、「説明して貰った通りに、洗濯しながら大切に使います。」や「まだ月経は始まっていないので、初経までお母さんに仕舞っておいてもらいます。」といった声を聞くことができました。
感謝の手紙
対象校の1つでは、イベントの最後に代表生徒が感謝の手紙を読んでくれました。手紙の中で、「イベントで教わった衛生行動を守り、新しい学校のトイレ掃除をすることを約束し、この経験を家族など他の人とも分かち合います。」と話してくれました。
ご支援のお願い
水や衛生サービスは健康に生きていくために欠かせないものですが、モザンビークは気候変動の影響に対し非常に脆弱で、例年、大雨の増加やサイクロンの多発により、モザンビーク各地で大規模な洪水の被害が報告されています。このような状況下で、安全な水へのアクセス向上に向けて、 早急かつ持続可能な対応が求められています。グッドネーバーズは、Yahoo!ネット募金を通してご支援をお願いしております。頂いたご寄付は、給水施設やトイレの建設、公衆衛生を改善させるための人材育成など、水衛生支援活動のために大切に使わせていただきます。
皆様からのご寄付で、より多くのモザンビークの人々が健康で安全な暮らしを送ることができます。モザンビークの人々の命と健康を守る、水・衛生事業にあたたかいご支援をお願いします。
関連ページ
【モザンビーク 水衛生】手洗いの大切さを伝えるイベントを実施しました
【モザンビーク 水衛生】トイレ建設用の床板パーツ「スラブ」作成研修を実施
【モザンビーク 水衛生】ガザ州で水衛生環境を整備する新規事業が始まりました