世界中の子ども達に笑顔を。途上国の子どもの教育支援・緊急支援を行う国際NGOグッドネーバーズ・ジャパン

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2026.03.24 活動報告

【エチオピア 命をつなぐ支援】ソマリ州難民キャンプにおける自立支援事業が完了しました

家畜を受け取り、その後子ヤギが生まれた裨益者(2025年9月撮影)

エチオピアは、難民受け入れ数がアフリカで2番目に多い国であり、南スーダンやソマリアなど周辺国から多くの難民を受け入れています。しかし、難民の多くは安心して暮らせる住居を十分に確保できておらず、雇用機会や経済的自立につながる支援も限られているのが現状です。とりわけ、エチオピア東部のソマリ州には多数のソマリア難民が暮らしており、住環境の脆弱さや生計手段の不足といった課題が深刻化しています。さらにソマリ州では干ばつの影響で水や食料が不足し、ホストコミュニティを含む人々の暮らしは厳しさを増しています。 

グッドネーバーズ・ジャパンは、こうした課題に対応するため、2024年3月よりソマリ州において、シェルター建設と家畜提供を通じた生計支援事業を実施しました。本事業では、中長期的に利用可能なシェルターの建設を通じて住環境の改善と雇用創出を図るとともに、家畜提供や畜産研修、組合の設立支援を行い、難民およびホストコミュニティの経済的自立を後押ししてきました。これらの取り組みを経て、本事業は2025年8月31日をもって完了しました。 

※本事業は、外務省「日本NGO連携無償資金協力事業」です。 

安全で尊厳ある「住まい」をつくる

プライバシーがなく、雨漏りや治安などの問題が残る住居環境(2023年4月撮影)

アオバレとシェデルに位置する2つの難民キャンプでは、長年にわたり簡易な緊急用シェルターでの生活が続き、雨漏りや高温、治安面の不安など、難民の厳しい居住環境が課題となっていました。本事業では、ひとり親家庭や高齢者、障がい者を含む特に脆弱な60世帯を対象に、緊急期から恒久的な住居への移行期間に使用される「トランジションシェルター」として、国連基準に基づくコンクリートブロック造りの住居を建設しました。 

新しいシェルターの前で喜ぶ裨益者(2025年7月撮影)

はじめに難民16名を対象に、現場で建設の進捗管理を行う「建設リーダー」の養成研修を実施しました。建設に必要な資材や施工管理、資材の管理方法など、基礎から実践的な内容を学んだ研修修了者は、各建設現場でリーダーとして実際に活躍しました。

その後の建設作業には60名以上の難民が参加し、また現地で調達した資材を活用することで、雇用創出と地域内の資源循環にもつながりました。 

建設されたシェルターと裨益者とGNJPスタッフ(2025年7月撮影) 

完成したトランジションシェルターに入居した裨益者からは「住居の安全性が高まり、家族が安心して眠れるようになった」「熱がこもらなくなり、日中も室内で過ごせるようになった」といった声が多く寄せられ、住環境が大きく改善したことが確認されています。 

家畜がつなぐ、明日への生計 

シェルターの建設に加え、生計向上支援として、女性主導世帯や高齢者、障がい者を含む脆弱な400世帯に、1世帯あたりヤギ5頭を提供しました。

ヤギを受け取る難民女性とGNJPスタッフ(2025年2月撮影)

被益者の選定にあたっては、経済状況や世帯構成等を踏まえて公正性に配慮し、難民世帯200世帯および干ばつや過去の紛争の影響を受けつつ難民を受け入れてきたホストコミュニティの世帯200世帯を対象としました。  

家畜の提供の前には、4日間の畜産研修を実施し、飼育管理や繁殖、疾病予防に関する基礎的な知識の習得を支援しました。さらに、家畜を安全に飼育できるよう、全裨益世帯に家畜小屋建設用の資材を配付し、家畜の盗難や野生動物による被害の防止に加え、飼育環境および衛生環境の改善につなげました。 

自立を目指し、ヤギ飼育を学ぶ裨益者女性たち(2024年8月撮影)

こうした支援を受けた裨益者からは、「研修とヤギの提供のおかげで自信が持てるようになりました。最近は羊を1頭購入し、家畜を生計の仕事にできると感じています」といった声が聞かれました。また別の裨益者は、「双子のヤギが生まれました。今妊娠中のヤギもいて、これからも数を増やしていきたいと思っています」と、将来への意欲を語ってくれました。 

子ヤギが生まれ、喜ぶ裨益者(2025年9月撮影) 

事業終了時点に実施した調査では、実際に、多くの裨益世帯で家畜の繁殖が確認され、約45%の世帯で子畜の誕生が見られ、72%の世帯は妊娠中の家畜を保有していました。また、50%以上収入が増加した世帯は90%を越え、家畜の繁殖を通じた明確な生計向上の成果が確認されました。

また、事業の持続性を高めるため、裨益者からなる畜産組合を設立しました。同組合では、家畜管理や放牧、将来的な販売、相互扶助を見据えた運営を行っており、一部では放牧のために遠方へヤギを連れて行く役割を交代制で担うなど、裨益者同士の協力体制がみられています。
あわせて、州・郡レベルの行政関係者も参加するステークホルダー会議を通じ、行政と住民が連携した支援体制が構築されました。 

引き続き支援を継続してまいります

本事業は完了しましたが、グッドネーバーズ・ジャパンは、ジジガ州を含むエチオピア各地において、現在も人々の暮らしに、そして命に寄り添う支援活動を続けています。紛争や干ばつ、貧困といった困難の中にあっても、地域の人々が自らの力で未来を築いていけるよう、これからも現地と共に歩み続けます。    

シェルター支援を受けたソマリア難民の家族(2025年6月撮影)   

皆さまからの温かいご支援は、こうした継続的な活動を支える大きな力となります。今後とも、グッドネーバーズ・ジャパンの取り組みにご関心とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。 

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