世界中の子ども達に笑顔を。途上国の子どもの教育支援・緊急支援を行う国際NGOグッドネーバーズ・ジャパン

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2022.10.07 活動報告

【モザンビーク 紛争】地域の健康を守る! 衛生啓発プロモーターの活動日記

2017年10月以降、モザンビークでは北部のカーボ・デルガド州を中心に、武装勢力による襲撃が断続的に発生しています。死者数は4千人以上(CABO LIGADO, 2022年9月20日)、約94万人(IOM, 2022年7月26日)もの国内避難民が支援を必要とする日々を送っています。

グッドネーバーズは、現地の調査を行い、その結果をもとにした水衛生支援事業を行っています。この事業では、国内避難民が生活する再定住居住地と、避難民を受け入れることで基礎インフラが飽和状態となっているホストコミュニティ居住地との、両方を支援しています。 

※当事業は、ジャパン・プラットフォームのモザンビーク北部人道危機対応助成事業です。

衛生啓発プロモーターとは?

2022年3月14日から16日の3日間、グッドネーバーズは水衛生事業の一環として、衛生啓発プロモーターのトレーニングを行いました。地域全体の衛生環境改善のために活動するのが、衛生啓発プロモーターの役割です。プロモーターとして認定されたのは住民の中から選出された90人で、その半数以上が女性で構成されています。

トレーニングを受けた衛生啓発プロモーターは、2022年3月下旬から5月にかけての約2か月間にわたって活動を行いました。その成果として届けられたのは、3,354世帯の15,257人に対する衛生教育と、3,204世帯の人々に対する衛生用品です。 

前回の記事でご紹介したアブさんも、衛生啓発プロモーターのひとりでした。今回の記事では、そんな衛生啓発プロモーターの活動を、詳しくご紹介します。

衛生教育(2022年3月28日から5月20日)

地域の衛生環境を向上するため、週に3回の衛生教育を行いました。各家庭への訪問回数は期間を通して3~4回で、次の3ステップを通して衛生教育に取り組みました。 

まず、活動シートに沿って、各家庭の衛生環境や関連する疾病などの情報収集を行います。次に、「情報・教育・コミュニケーション(IEC)教材」を使用して啓発を行い、より良い衛生習慣を認識してもらえるようにします。最後に、訪問を通して衛生環境に問題があった場合は、アドバイスや改善のためのプランを提示します。 

水色の冊子が「情報・教育・コミュニケーション教材」です
衛生教育を受けるのは、子どもにとっても大事なことです

教材を使って、住民の皆さんに知ってほしい衛生習慣の説明をすると、大人も子どもも興味深そうに耳を傾ける様子が見られました。 

この教材の内容は多岐にわたります。たとえば、月経期の女性や少女に対する月経管理、手洗いの方法やタイミング、食料の保存方法、水の処理方法、固形廃棄物とゴミの処理、野外排泄の危険性やトイレの維持管理についてなどです。 

こうした知識をより多くの人々が得ることで、衛生習慣が改善し、地域全体の安全で健康的な生活につながっていくのです。 

衛生用品の配付(2022年4月5日から5月16日)

衛生用品の配付は8回に分けて行いました。たくさんの衛生用品を多くの世帯に配るため、グッドネーバーズのスタッフと衛生啓発プロモーターとの協力が不可欠です。 

グッドネーバーズのスタッフが購入した配付のための衛生用品は、カーボ・デルガド州の州都・ペンバ市で仕入れたものです。現地で購入することによって、支援先の地域の経済に貢献できます。購入した衛生用品は、運送用トラックに搬入して配付場所まで運びました。 

配付対象は、ントコタの再定住居住地の1,532世帯、ントコタのホストコミュニティ居住地の173世帯、ナミナウェの再定住居住地の949世帯、ナミナウェのホストコミュニティ居住地の550世帯、合わせて3,204世帯です。 

現地の仕入れ先で購入した衛生用品を、各配付場所に運びます

その後は衛生啓発プロモーターと協力して荷下ろしをし、1世帯分ずつセットにして配付のための準備をしました。配付物は現地のニーズに合わせ、「スフィア基準」という人道支援のための国際基準に応じて設定されています。

1世帯当たりの配付物(バケツ20L1つ、ポリタンク20L1つ、石鹸5個、水浄化液1本、歯ブラシ5本、歯磨き粉1本、カプラナ(アフリカ布)1枚、女性用下着2着、毛剃り5本、くし1本、爪切り1つ、衣料用洗剤1kg、布ナプキン2枚)

配付前に開いたミーティングには、グッドネーバーズのスタッフ、現地政府職員、地域のコミュニティリーダー、衛生啓発プロモーターが参加。ここで配付計画を確認し、実際の配付に臨みました。 「コミュニティリーダー」は地域住民のまとめ役のことで、政府や支援団体への窓口の役割を担っています。衛生用品の配付でも、プロモーターとともにグッドネーバーズと協力して活動しました。 

配付前のミーティングには、全員が真剣な面持ちで参加

配付場所には多くの住民が集まりました。グッドネーバーズやドナーの紹介をした後、衛生用品の使い方と、衛生管理が大切である理由を説明します。 

ポリタンクの使い方の説明に、集まった多くの住民の方が聞き入っています

いよいよ衛生用品の配付です。混乱を避けるために名簿に沿って名前を呼び、コミュニティリーダーが本人確認をしてから、整列した住民一人ひとりに衛生用品を渡します。 

グッドネーバーズのスタッフが名簿を確認しています
帽子をかぶっているのがプロモーターで、一人ひとりに衛生用品を渡しています

こちらのお母さんは配付されたバケツを使って水を汲み、子どもは配付されたカプラナというアフリカ布で新しく作ってもらった清潔な服を着ています。さっそく配付物を役立ててくれました。

配付物をさっそく活用してくれた、笑顔のふたり

現地で活動している駐在スタッフ 高橋より

モザンビーク駐在スタッフ 高橋

このように、衛生教育を通した知識に加え、衛生用品を受け取ることによって、知識と結びついた行動の改善が見込まれ、地域全体の衛生環境が向上します。それは被災者を含む地域の人々の命と健康を守ることにつながっていきます。

この事業では、衛生啓発プロモーターとして地域の人々に参加してもらうことで当事者意識が生まれ、人々の能動的、持続的活動につながっていくという効果が見込まれます。今回の事業で活躍してくれたプロモーターの皆さんは、事業が終わったあとも地域の人々が健康な暮らしを維持できるよう、プロモーターとしての経験を役立ててくれるのではないでしょうか。

また衛生啓発プロモーター選出や支援対象地域を避難民コミュニティだけでなく、避難民を受け入れているホスト住民のコミュニティにまで広げることで、コミュニティ間に摩擦が生じることを防ぎ、今後の良好な関係構築を期待しています。

さらなる活動のため、ご支援のお願い

水や衛生サービスは健康に生きていくために欠かせないものですが、モザンビークには安全な水へのアクセスがない人が多くいます。 モザンビークでの水衛生支援事業によって人々の暮らしを守るため、現在、Yahoo!ネット募金を通してご支援をお願いしております。いただいたご寄付は、給水施設やトイレの建設、公衆衛生を向上させるための人材育成など、水衛生支援活動のために大切に使わせていただきます。

モザンビークの人々の命と健康のため、皆さまのご支援をよろしくお願いいたします。 

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