『ひとり親家庭の生声白書』公開のお知らせ ~グッドごはん利用者延べ20,304人の声と調査データが明かす、貧困の現実と課題~
グッドネーバーズ・ジャパンは、この度、フードバンク「グッドごはん」を利用するひとり親家庭への調査結果をまとめた『ひとり親家庭の生声白書 「ひとり親であること」が貧困の理由ではない ―フードバンク「グッドごはん」利用者への調査より―』を公開しました。
https://www.gnjp.org/hakusho2024/ (全編閲覧無料)
本白書では、グッドごはん利用者への多岐にわたる調査結果をテーマごとに整理し、掲載しております。調査で得られた数値データに加え、グッドごはん利用者から寄せられた【生の声】を併せて分析・考察することで、困窮するひとり親家庭が直面する深刻な現状や、子どもの貧困を看過することのリスクについて迫る内容となっています。
さらに、本白書では、貧困研究の第一人者である阿部彩教授(東京都立大学)へのインタビューを掲載しております。貧困問題に対する社会の認識における課題や支援のあり方、より良い社会へしていくために私たち一人ひとりに何が求められるかについて、同氏より貴重なお話をお伺いしました。ぜひ、併せてご覧ください。
本白書制作の背景と思い
グッドネーバーズ・ジャパンは2017年より、日本国内の子どもの貧困対策事業として、低所得のひとり親家庭を対象としたフードバンク「グッドごはん」を運営しています。食事さえ十分にとれないほど困窮するひとり親家庭の状況を把握すべく、当団体は事業開始以来、収入事情、食事の状況、社会からの孤立など、さまざまなテーマにおいてグッドごはん利用者への調査を実施してまいりました。
私たちはこれらの調査を通じ、多くの貴重な “声”をグッドごはん利用者から受け取ってきました。当事者の”声”にこそ、隠れた貧困の実態や社会の課題が生々しく表れていることを痛感してきた当団体は、それらを数値データと共にまとめ、今回の白書として公開いたしました。
子どもの貧困問題は未来の社会全体に深刻な影響を及ぼすことから、同じ社会に暮らす私たち一人ひとりに関係する、きわめて重要な課題だと言えます。
本白書が少しでも多くの方の目に触れ、子どもの貧困問題に対する理解をより多くの皆さまと共に深められること、そして、問題改善に向けた行動の輪が広がることを願っています。