世界中の子ども達に笑顔を。途上国の子どもの教育支援・緊急支援を行う国際NGOグッドネーバーズ・ジャパン

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「“一人じゃない”と前向きに」お腹を満たすだけではない、食品支援の波及効果

皆さまのご支援で運営している食品支援事業「グッドごはん」は、これまでに延べ11万世帯のひとり親家庭に食品を届けてきました(2024年末時点)。食品支援は、子どもたちのお腹を満たすだけでなく、生活や心身の健康にも様々な波及効果を生み出し、多くのひとり親家庭を支えています。

困窮、孤独、不安を抱えるひとり親家庭に、食品支援がもたらす効果

当団体がグッドごはん利用者を対象に実施したアンケート調査¹によると、回答者の6割近くが世帯年収200万円未満という非常に厳しい経済状況で暮らしています。経済的困窮は、食を始めとする生活の基盤を脅かすだけでなく、精神面でもひとり親を追い詰めます。

私たちは、こうしたご家庭をまずは食の面から支え、安心を届けられるよう、「グッドごはん」の活動を行っています。 グッドごはんを継続的に利用している家庭へアンケート²を行い、グッドごはんを利用して以降家庭に起きた変化の内容などについて聞いたところ、多くの方が「家計が改善した」「家族のコミュニケーションが増えた」「食事の量が増えた」などの前向きな変化があったと答えました。

食生活や家計が改善 「3食たべられるようになった」「衣服や筆記用具を買えた」

非常に厳しい収入状況で生活するひとり親家庭にとって、食費の負担は大きな問題です。子どもに十分に食べさせるために親が自分の食事を抜いたり、子どもに必要なものや欲しいものを用意してあげられないといったケースが少なくありません。
そのような状況で、グッドごはんで受け取る約10,000円相当の食品は、少しですが家計に余裕を生みます。アンケートへの回答では、次のような声が寄せられています。

「3食たべるのは子どもだけ、私は朝ごはん、昼ごはんを食べないことが当たり前でしたがグッドごはんを貰えるようになってから食べるようになりました」

「(食品を)いただけるので、家計が助かっています。その分を子どもたちの衣服や筆記用具、誕生日のお祝いやクリスマスプレゼントに回すことができました」

「3時のおやつを食べさせる余裕がなかったけど、ういた食費をお菓子に回してあげられるようになった。」

家族関係にも良い変化 「会話が増えた」「子どもが喜ぶ顔が増えた

空腹を我慢せずに十分な食事がとれること、家族で食卓を囲み一緒に食べられることは、親子の気持ちや家族間のコミュニケーションにも良い影響をもたらします。

「子どもが喜ぶ顔を見ることが増えました。前はがまんさせてばかりいましたが、今は会話も増えて、親子関係も良くなったように思います」​

「グッドごはんでいただいた食材で、栄養のバランスもとれて、普段食べられないものを食べられるときの子供たちの反応と雰囲気がガラッと変わります。反抗期で普段話をしなくても、そういう時はコミュニケーションも増えます」

「食事に変化がでること、栄養があるものが食べられること、普段食べられないものが食べられること、お菓子がたべられること等で子供たちも明るくなり、家の雰囲気が和らぎます。」

孤独感が軽減され、安心や希望に「一人じゃない。まだ頑張れる」

同調査で親御さん自身に起きた心身の変化について質問したところ、食生活や家計だけでなく、安心感や希望を得られたという声が多数寄せられました。

「もちろん金銭面や物質面でも大変助かっているのですが、誰かと繋がっていると思えることで頑張ろうという気持ちを維持できます」

「困った時に助けてもらえるのはありがたいねと感謝の気持ちを言うようになりました」

「お腹もいっぱいにはなりましたが、こころが強くなれて、本当に救われました。今まで悩みごとを口にするのは、正直あまり良くないと思っていたので、グッドごはんを利用して、私だけではないのかなと考えが変わりました」

「支えてもらえることにより、今まで以上に仕事や子育てを頑張ろうという気持ちになれました。いつか自分も支える側になろうと目標もできました」

「グッドごはんを知って、利用させていただくようになってから、「一人じゃない。まだ頑張れる」と前向きに考えられるようになりました」​

子どもたちの心身にも良い影響「勉強に意欲的に」「食への関心が増えた」

さらに、子どもたちにも良い変化があったと回答する方も多くいました。

「お菓子をもらえる様になったので、勉強に取り組む時間が長くなりました」

「困った時に助けてもらえるのはありがたいねと感謝の気持ちを言うようになりました」

「食品を頂いてから食に関して関心が増えました」

「勉強したいと言いだしました。また、ご飯を沢山食べる様になりました」

「貧困や、母子家庭について考えるだけでなく、世界情勢にも目を向けて物事を考え、微力なからも自分がそれらに対して、何ができるかを考えて生活するようになりました」

「たくさんの人に支えられていることを感じています。自分も返していくと言っています」

また私たちは、事業をより良くしていくため「グッドごはん」を利用する方に個別インタビューを行っています。インタビューの中では、親御さんご自身の想いと共にお子さんの様子・変化についても語られていますので、こちらもぜひお読みください。

食品支援で、より多くのご家庭に笑顔を

グッドごはんでお渡しするのは食品ですが、ご支援の効果は目には見えにくい様々な面に波及しています。グッドごはんを利用することで“誰かに支えられている”という安心感や、前を向く活力を感じている利用者の方もみられます。

グッドネーバーズ・ジャパンは、より多くのひとり親家庭のお腹を満たし、こころに寄り添うため、今後も活動を続けてまいります。 どうか、温かい応援をよろしくお願いいたします。


1「ひとり親世帯の収入に関するアンケート」
・実施日程:2024年2月2日~2月18日
・対象者:「グッドごはん」を利用するひとり親家庭等
・回答方法:アンケート回答フォームへの入力(オンライン)
・回答者数:2,391名

2「グッドごはん利用前後の変化に関するアンケート」
・実施日程:2023年11月6日~12月6日
・対象者:「グッドごはん」を少なくとも3年程度継続的に利用している(2023年10月末時点)ひとり親家庭
・回答方法:アンケート回答フォームへの入力(オンライン)
・回答者数:131名