【バングラデシュ】GNJPが建設した「多目的サイクロンシェルター」の譲渡式が開催されました
バングラデシュは、その地理的条件から最も自然災害を受けやすい国の一つとされ、特にベンガル湾に面しているカラパラ郡は、毎年サイクロンによる甚大な被害を受けています。
このような状況を改善し、住民の安全を守るため、 GNJPはサイクロン発生時に地域住民が安心して避難できるサイクロンシェルターを建設しました。
※この事業は外務省「日本NGO連携無償資金協力事業」です。
このサイクロンシェルターは、類を見ないほど大規模なもので、多目的な用途で使用できる、バングラデシュでも唯一のシェルターです。何が特別かというと、地域住民だけでなく住民が飼う家畜も一緒に安心して避難できるよう、家畜用の広いスペースが2階にあります。また、シェルターデザインも安全性や機能性はもちろんのこと、外観にもこだわりました。このサイクロンシェルターは災害時に活用されるだけでなく、日常的に学校やコミュニティセンターとして”多目的“に機能する「地域住民が誇れるシェルター」として実現しました。
譲渡式の様子
11月29日にはこのサイクロンシェルターの譲渡式を行いました。
当日は、郡行政官を筆頭に300名を超える地域の代表者やシェルター管理委員会メンバー、防災ボランティア、学校代表者、周辺住民が参加し大盛況でした。来賓者がそれぞれ「サイクロンシェルター建設支援への感謝」と「大切に有効活用するための手段や決意」を表明しました。来賓者はあいさつの後、シェルター内を視察し、随所に施された安全対策と使い勝手の良いデザインや工夫を称賛していました。
最後に、郡行政官とGNバングラデシュ代表者がサイクロンシェルターの維持管理の責任の所在が地方行政にあることを明記した合意書に署名し、式を終えました。
担当スタッフより
このサイクロンシェルターの完成までには、紆余曲折ありましたが、無事この日を迎えることができたことに感謝の気持ちでいっぱいです。そして何よりも譲渡式に参加した全員が満面の笑みであったことに報われた思いです。このサイクロンシェルターは地域の皆さんの手に渡り、これから皆さんと苦楽を共にしていきます。
「これからはこの地域で災害により命を落とすことがありませんように。」
本事業は最終年を迎え、ダルブガンジユニオンに新たな多目的サイクロンシェルターを建設中です。引き続き、皆さまの温かいご支援のほどよろしくお願いいたします。
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