ハイチ大地震緊急支援・活動状況16
この緊急支援募金は、2011年4月3日をもちまして締め切らせて頂きました。ご協力ありがとうございました。
23万人以上が亡くなった大地震を生き延びた人々が、不衛生な環境での避難生活が続き今度はコレラによって命を脅かされています。
一刻も早く、人々が元の生活を取り戻し、復興への道を歩めるよう、皆さまのご支援をお願い致します。
新着情報
コレラ感染拡大への対応・追加情報
ハイチでは10月中旬からコレラ感染が拡大し、コレラによる死亡者が2000名を超えました。貧しい地域や難民キャンプを中心に急速に広まっています。
グッドネーバーズが学校建設などのプロジェクトを進めているシテ・ソレイユ地域は、人口密度が高い上に、衛生施設が整っていないため、特に深刻な状況です。 また、コレラによって両親を失った子ども達や、シングルマザーの家庭のように、社会的に弱い立場にある人々への支援が強く求められています。
しかし、政府等の支援は不足している状態です。
グッドネーバーズがコレラ等の治療や予防の為に運営している保健所では、患者が1日に平均2~30名から100名あまりに増えました。そのため 24時間体制での迅速な治療により力を入れるとともに、更なる感染の防止にも努めています。
給食支援プログラム
入院患者には、症状が良くなる過程に合わせた食事の提供が必要ですが、ほとんどの場合、適切な食事を摂ることができていません。また、一部の患者は家族が用意したお弁当を食べますが、患者が食べたお弁当や食器類から2次感染が広がっていると推測されます。
そのため、保健所では患者たちを対象にした給食支援プログラムを始めました。
子ども達への給食支援
シテ・ソレイユ地域で、コレラ感染者が急増する主な理由として、地域の衛生環境が悪いこと、住民たちの栄養状態が良くないことが挙げられます。 特に子どもたちの場合、多くが慢性的な栄養失調で、大人よりもコレラ感染の可能性と致死率がとても高くなります。
こういった現状を受けグッドネーバーズは、保健所内だけではなく地域の子ども400人を対象に給食の提供を開始しました。 子どもの栄養状態を改善させ免疫力を高めるとともに、保健教育を併せて実施し、感染予防にも努めています。
長期再建事業・進捗情報
国内全域に広がるコレラへの対処や、地震の復興作業の遅れにより、ハイチでは政府や国際連合に対する不満の声が高まっています。暴力行為が多発し、人命被害が相次いで発生しており、国連に対する怒りが次第に外国人やNGO団体へ向けられてきている状況です。
グッドネーバーズは現地に滞在している緊急支援スタッフの安全を確保しながら、ハイチの人々が一日も早く日常生活を取り戻せるよう、コレラ感染への対応とともに、インフラ整備等の長期再建事業も進めています。
教育施設
シテ・ソレイユ地域では、学校建設のための敷地整理の作業を進行中です。
学校が建つ敷地は約20年ほど前からゴミの埋立地となっており、現在はほとんどの住民がゴミの上に家を建て暮らしています。グッドネーバーズは、地域住民とともに地震で倒れた建物の残骸を利用し敷地を埋め、土と砂利を使って建設の敷地を作っています。
堤防復旧工事
レオガン地域では近くを流れる川の氾濫により堤防が破壊され、住宅や農耕地に大きな被害が頻繁に発生している状況です。 そのためグッドネーバーズはPKO(国連平和維持活動)と協力し、この地域の堤防復旧工事を進める予定です。
シェルター
敷地確保の問題により、ほとんどの国際機関は住宅支援を行えずにいます。 グッドネーバーズはこの対策としてシェルター(臨時住宅)の支援を行う計画です。現在支援対象である3つの難民キャンプ(IDPs Camp)では約300世帯が暮らしており、地震の震源地であるレオガン地域を中心に事業を進める予定です。