【レバノン危機】人道支援を開始、食料と生活用品の配付を行いました
レバノンでは今年9月末から国内全土にわたって空爆や地上侵攻が激化していました。11月には100万人以上の国内避難民が発生し、56万人以上のレバノン人やレバノンに住んでいたシリア人が攻撃を逃れてシリアへと移動しました※1。
グッドネーバーズ・ジャパンでは、危機発生直後から遠隔での調査や現地で活動する援助機関との調整を開始し、11月にはグッドネーバーズとして延べ980世帯へ食料や生活用品の支援を実施しました。
食事、食料セット、生活用品を届けました

2024年11月、グッドネーバーズは現地提携団体Basmeh & Zeitooneh(B&Z)と協力して、今回の危機で国内避難民となった方々を対象に、食事(300世帯)、食料セット(340世帯)、マットレスや寝具などの生活用品(340世帯)の配付を行いました。
国内避難民の中には、学校やコミュニティセンターを利用して設置された一時避難所に避難する人もいる一方、他の地域に住む親せきの家などに避難する方々、さらには路上や車内での生活を余儀なくされている方々もいます。
本危機においては、様々なニーズを抱える避難民の方に効果的に支援を届けるため、国際機関やNGOなどの援助機関がレバノン政府と調整を行い、食料、生活物資など各分野での支援方針を決定し、援助機関同士の支援の重複を防ぐための取り組みも行われています。
グッドネーバーズにおいても支援方針に従って活動を実施し、調理設備が整っていない避難所に避難する方々にはその場で食べられる食事を提供し、調理設備がある場所に避難している方々には食料セットを配付しました。また、マットレスや寝具など避難民の方々が避難生活で使用できる生活用品も配付しました。
停戦後も続く攻撃と今後の支援

11月27日、イスラエル政府とレバノン政府は停戦に合意しました。これを受けて、約80%の国内避難民の方々が一時避難所を後にし、住んでいた地域への帰還を進めています。他方で、停戦合意後も空爆は続いており、油断を許さない状況が続いています。帰還を試みる方が戻る先は攻撃の対象となった地域が多く、住んでいた家を失った方々も多くおられます。
また、現在でも約17万人の人々が一時避難所での避難を続けており※2、命をつなぐための基本的なニーズの支援が必要です。加えて、特に山岳部における冬は厳しく、冬季には0℃近くまで冷え込む日も多くあり、これから訪れる冬の寒さから人々を守るための越冬支援が必要とされています。
グッドネーバーズ・ジャパンでは、今回の危機により国内避難民となった人々を対象に食料や越冬物資の支援を継続すべく、現在準備を進めています。引き続きあたたかいご支援をよろしくお願いいたします。
※1:OCHA(LEBANON: Flash Update #49, Escalation of hostilities in Lebanon, As of 5 December 2024)
※2:IOM(DTM Mobility Snapshot Round 68, 19 December, 2024)




