ネパール地震緊急支援 心理ケアと移動診療を実施
5月12日にM7.3の余震が発生したことを受け、グッドネーバーズ・ネパールは再度子ども達の安全確認を実施しました。
緊急支援チームは最も被害を受けたゴルカ郡を中心に引き続き支援活動を行っており、孤立した地域にはヘリコプターで緊急支援物資を届けました。 道路が崩壊し車両での移動ができない地域へは、医療チームは徒歩で移動し、被災者の診療にあたりました。
4月28日から5月14日までゴルカ郡内のアルアルバン村、トゥミ村、ラプ村、マンドゥ村の6,089世帯30,445人、レレ地域などで2,052世帯10,260人に支援物資を配布したほか、バティケル地域でも支援物資のニーズ調査を進めています。
[5月8日〜13日]チャイルド・フレンドリー・スペースで心のケア
被災者の心理的ストレス軽減のため派遣されたPTSD(心的外傷後ストレス障害)対策チームは、現地にチャイルド・フレンドリー・スペース(CFS:Child Friendly Space)を設置して、子ども達の心のケアを実施するとともに、現地の教師を対象としたトレーニングも行っています。
現在アルアルバン村に、チャイルド・フレンドリー・スペースが2か所設置され、そのうちの1つでは子ども達150人を対象に、遊び・音楽・美術のプログラムを行いました。
グッドネーバーズの緊急支援チームとPTSD対策チームは、ゴルカ地域だけでなくサングラ、レレ、バティケル地域にチャイルド・フレンドリー・スペースを拡大し、不安と恐怖を抱えた被災者が、心理的安定を取り戻せるよう継続的な支援を行います。
[5月4日~ 13日]医療チームの活動
5月4日と11日の二回にわたり医療チームを派遣しました。 医療チームは孤立した山間部でモバイルクリニック(移動診療所)を運営し、被災者の治療にあたりました。
現在まで、900人余りの被災者がモバイルクリニックを訪問し、治療を受け必要な薬と支援物資を受け取りました。
5月6日 | トゥミ村ソチ | 152世帯188人 |
5月7日 | トゥミ村ソチ | 200世帯235人 |
5月8日 | アルアルバン村 | 71世帯107人 |
5月9日 | アルアルバン村 | 229人 |
5月13日 | トゥミ村ソチ | 85人 |
緊急支援チームの活動とともに、全42校ある小学校の90%以上が倒壊したとされているゴルカ地域で、仮設教室を設けて、子ども達が学習できるようにしました。また、地域住民の健康・衛生改善のために保健所の復旧を進めています。
また、子ども達が安心して過ごせるようにと複数の地域に設置したチャイルド・フレンドリー・スペースを通じ、子ども達がいち早く心身の安定を取り戻すと同時に、継続的な学習ができるよう支援していく予定です。
被災者は何度も続く余震の中で不安な生活を強いられています。 5月12日に発生したマグニチュード7.3の巨大な余震によって、再建を進めていた建物が再び倒壊し、死傷者がでました。
グッドネーバーズは継続的な支援を通じて、ネパール子ども達と地域住民が心身の安定を取り戻し、一日早く元の生活に戻ることができるよう最善を尽くします。 温かいご支援をよろしくお願い致します。