今回は、弊団体が8月に実施した「ひとり親家庭における周囲の人や社会との関わりに関するアンケート」(回答者1,853名)から見えてきた“孤独”と“偏見”の実態をご報告します。
まず、グッドごはんの利用者を対象とした本調査では、孤独感について「しばしばある」「常にある」と答えた方は24.5%で、全国の子育て世帯調査
*の約8.4倍にのぼりました。また「ひとり親であることを理由に理不尽な状況や嫌な思いをした経験がある」と答えた人は約7割いました。
自由記述欄には、「仕事の面接で、
ひとり親だと言う理由で落とされた。」
「母子家庭で乳児と2人入居というのが理由で契約できず、家が見つからなかった。問い合わせた30件以上もダメだった」「離婚後、市役所で手続きをした際
『給付金目当てで離婚したんでしょう』と言われ涙が出ました」といった偏見の実態を物語る声が寄せられました 。
一方で、困難を抱えながらも「相談や助けを求めることに抵抗を感じる」と答えた人は半数以上、実際に生活や子育てで不安や悩みが生じたときに「まったく相談しない」「ほとんど相談しない」と答えた人は計4割以上にのぼります。理由として「相談しても解決しない・理解されないと思う」「相談相手がいない」が多く、孤立の深刻さが明らかになりました。
ある日突然、病気や事故、家族との離別などによって生活が一変することは、誰にでも起こり得ます。そうした時、弱者として偏見や差別にさらされることなく、安心して助けを求められる環境が不可欠です。
グッドネーバーズ・ジャパンは、食品配付や親子イベントを通じ、ひとり親家庭が人や社会とのつながりを実感できるよう活動を続けてまいります。
アンケートの詳細は
こちら
*内閣府「孤独・孤立の実態把握に関する全国調査」(令和6年実施)