Good Neighbors Japan
 
 
ひとり親家庭の食卓(イメージ写真)
 
アンケートで見えた、ひとり親家庭の冬休みの実情
 
 
「冬休みは普通の休みよりもつらく、年末年始のわびしさが募ります」
2024年も残すところ僅かとなりました。冬休みや年末年始は、多くの家庭にとってイベントや家族団らんの時間が増え、新しい年に向けてワクワクする季節です。しかし、困窮するひとり親家庭にとっては、むしろ厳しい現実と向き合わざるを得ない時期でもあります。グッドネーバーズ・ジャパン(GNJP)が食品支援事業「グッドごはん」を利用するひとり親家庭を対象に実施したアンケート調査*では、回答者の約9割が「冬休み・年末年始の生活に何らかの不安や困りごと」を抱えていることが分かりました。

8割近くの回答者は困りごととして「家にいる時間が長くなるため、水道光熱費や食費の支出が増えること」を挙げています。
また半数以上が「お正月・クリスマスなど季節のイベントに際して特別な食事や品物を用意したくてもできないこと」を選択しており、子どもたちが楽しみにしているイベントを諦める家庭が少なくないことが明らかになりました(複数回答)。

あるグッドごはん利用者さんはこのように言います。
「暖房をつけないように頑張っているので『寒い寒い』と言われます。頼みの綱の図書館や公共施設が休館となる冬休みは、 普通の休みよりもつらく年末年始のわびしさが募ります。子供は高校受験です。友達は冬期講習等で頑張っているようですが、我が家は塾代が出せず、家ではモチベーションが上がらないようです。公立1本なので、落ちたらどうしようと親としては眠れない日々です。」

こうした状況を受け、「グッドごはん」の活動では、ひとり親家庭の食を支えるだけでなく、少しでも笑顔になってもらえるよう、季節物を配付食品に含めたり、配付会場を飾りつけしたり、スタッフがサンタさんの格好をして出迎えたりと、例年工夫をしています。

昨年の12月に食品を受け取った方からは「食品配付の際にスタッフの方にかけていただいた『メリークリスマス!』が、今までで一番嬉しい言葉で、泣きながら帰りました。」という言葉も寄せられており、グッドごはんを通して、利用者の皆さんに喜びや安心を届けられるよう活動していくことが大切だと改めて感じました。
そこで本年は、さらに特別な企画を実施します。12月には、クリスマスのお菓子やお正月用のお餅を配付食品に含めるほか、「冬を楽しむプレゼント」を用意。グッドごはんを利用するご家庭にとって、クリスマスや年末年始がつらく寂しい時期ではなく、温かく楽しい時間になるよう、皆さまの応援をよろしくお願いいたします。

* 「子どもの冬休み・年末年始期間中におけるひとり親家庭の不安・困りごとに関するアンケート」(2023年12月1日~12月10日実施)

【グッドごはん】 困窮するひとり親家庭に食品支援を届けませんか。
 
 
 
【アンケート調査】ひとり親家庭が冬休み・年末年始期間に困ること
 
 
グッドごはんを利用するひとり親家庭へのアンケート調査
 
 
【ウクライナ】「この支援が生死に関わり、生き延びるための足がかりになっていることに気づくのです」
 
ヒアリングするケースワーカー
ウクライナでは、戦争により多くの人々が避難生活を余儀なくされています。GNJPはジャパン・プラットフォームの助成を受け、現地団体The Tenth of April (以下、TTA)と協力して、東部ドニプロペトロウスク州において保護事業を行っています。

本事業では、前線地域からの避難者、暴力からの生存者、幼い子どもや高齢者がいる家庭、障害者など、とりわけ弱い立場に置かれている人々を対象としています。個々の状況により柔軟に対応できる現金給付とケースマネジメントを行ってきました。

TTAのケースワーカーが個人を訪問してどのような保護が必要かをヒアリングし、それぞれの状況に合った支援や課題を解決するためのサポートを行います。こうした支援は、命や生活を脅かす差し迫った脅威に対処するだけではなく、心の支えにもなっているとスタッフは言います。

毎日のように空襲警報や砲撃にさらされる前線に近い地域で活動するスタッフたちの声をご紹介します。

インナ(ケースワーカー)
「高齢者もまた、子どもと同様に弱い立場に置かれています。長年自分の家で過ごすことを夢見てその家を建て、そこで引退するつもりだったのに、今、そのすべてを失う危機に直面しています。」

アンナ(ケースワーカー)
「(裨益者と向き合っていて)個人的な感情に蓋をすることは難しいです。目の前の家族の痛みを一緒に感じますし、一部の人々にとっては、この支援が生死に関わり、生き延びるための足がかりになっていることに気づくのです。」

現地スタッフ
「私たちは、経済的な支援だけでなく、このような悲痛な話に耳を傾け、精神的な支援も行っています。」

GNJPは、皆さまのご支援とTTAの協力により、ドニプロペトロウスク州でより多くの厳しい立場にある人々に支援を届けることができています。依然緊張状態が続くウクライナですが、戦争の影響を受けた人々の福祉を向上させることに力を尽くしてまいりますので、皆さまのご支援をどうぞよろしくお願いいたします。
 
 
GNJPからのお知らせ
 
 
被災した方の交流
【能登半島】発災から約1年
2024年1月1日の能登半島地震の発災を受けて1月2日に石川県入りし、緊急支援事業を実施してきました。
現在は七尾市及び輪島市にて、物資提供、子どもに対する心理社会的支援、応急仮設住宅入居者への電化製品提供、建設型応急仮設団地の集会場への備品提供、建設型応急仮設団地でのコミュニティ支援を実施しています。さらに金沢市、小松市、加賀市、かほく市、白山市、能美市、津幡町、宝達志水町にて、みなし応急仮設住宅入居者への電化製品提供を展開しています。
そして2024年9月21日に奥能登を中心に豪雨被害が発生したため、GNJPは輪島市にて、物資提供及び2回のボランティアバス派遣を実施しました。
GNJPは能登の復興に少しでも貢献できるよう、引き続き尽力していきたいと考えています。
繰り返し使用できる生理用ショーツを配付
【モザンビーク】月経教育を行いました
GNJPは、カーボデルガード州ペンバ市シュイバ地区にて対象の学校を中心に、月経に関する正しい知識や適切な習慣を身につけてもらうことを目的に活動しています。事業開始時の調査では「生理中に学校へ行けない」と答えた女子生徒が13%いました。月経への理解不足により男子生徒が女子生徒をからかったり、厳しい経済状況で生理用品を買えなかったり、また安心して生理用品を交換できる環境が整っていないことなどが原因です。

まず、模範的存在となるWASHリーダーを生徒から選出してトレーニングを実施し、リーダーを中心に週1回ほど各クラスで15分ほどのセッションを行うようにしました。月経について正しい知識を身につけ、偏見や誤解を無くす試みです。また、すべての女子生徒が生理中であっても学校に通い勉強が続けられるよう、生徒1,956名に、洗濯して繰り返し使用できる生理用ショーツを配付しました。
 
平和イベントでピースを見せる参加者たち
【エチオピア】平和構築事業1年次完了
平和構築事業の1年目を無事に終了することができました。本事業はエチオピア南部のゲデオ県・西グジ県の「国内避難民・帰還民」と「ホストコミュニティ」の双方を対象に行われました。

まず紛争で家や農地を失った人たちに、生計手段となる家畜を提供しました。また、村の農家に助言する立場にある現地行政の農業担当員にも研修を行い、事業終了後も経済的な自立を維持できる環境づくりをしました。そして、村人たちが異なる民族でも信頼関係を築けるように、平和教育や対話、平和イベントなどを行いました。1,300名の生徒が通う小学校には4教室を増築し、両民族の子どもたちがのびのびと学習できる環境を整えました。校舎の壁には地域の伝統的な紛争の解決方法を示す絵が描かれ、生徒たちが異なる民族をつなぐ架け橋となるよう願いが込められています。
20周年ロゴ
グッドネーバーズ・ジャパン設立20周年
本ニュースレター配信日の12月21日に、グッドネーバーズ・ジャパンは設立20周年を迎えます。2004年に日本事務局を設立してから20年間、支援者の皆さまのお力添えにより、全力を尽くして国内外の多くの子どもたちを支えられたことに改めて感謝申し上げます。

皆さまの温かいご支援に支えられながら私たちは活動を継続でき、十分な食事をとれるようになった子、安全な水を手に入れられるようになった子、働かずに学校へ通えるようになった子どもたちをたくさん目にしてきました。
一方で、今も尚、深刻な貧困を抱える人々は世界で11億人に上り、その過半数にあたる5億8,400万人は18歳未満の子どもです(MPI ,2024)。私たちは引き続き、「子どもの笑顔にあふれ、誰もが人間らしく生きられる社会を目指す」というビジョンのもと、一人でも多くの子どもたちが今と未来に希望を持てるように活動してまいります。
 
クレジットカードでのご寄付受領日の変更について
グッドネーバーズ・ジャパンでは、2024年10月1日より、ご寄付の受領日(寄附金受領証明書に記載する日付)について変更を行いました。 以前より支援者様から、クレジットカード利用明細などの日付と受領日が異なることについてお問い合わせをいただいており、より分かりやすいご寄付の形を実現したく変更の運びとなりました。これに伴い、クレジットカードでのご支援の場合も、2024年12月31日ご決済分までが2024年分の領収証の対象となります。 詳細については下記リンクよりご覧ください。

詳細はこちら
 
2024年の寄附金受領証明書(領収証)発行について
GNJPへのご寄付は「寄附金控除」の対象となります。確定申告で「寄附金控除」を受けるためには、寄附金受領証明書が必要となります。2024年1月から12月分までのご寄付の寄附金受領証明書は、2025年1月24日までに郵送にて発送予定です。今年はこれまでと形状が異なり、圧着ハガキで、表面に「寄附金受領証明書」という記載がございます(一部の方には長3サイズのハガキでお送りします)。確定申告時に所轄税務署にご提出ください。詳細については下記リンクよりご覧ください。

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ふるさと納税の受付を開始しました
GNJPでは現在、3つの形でふるさと納税を通じたご支援を受け付けております。

・ひとり親家庭にお米を届ける「G-Callふるさと納税」(納税先は各自治体)
・困窮し孤立しがちなひとり親家庭を支援する渋谷区のふるさと納税型クラウドファンディング
・九州・佐賀県へのふるさと納税

ふるさと納税を通じていただいたご寄付は「グッドごはん」を利用するひとり親家庭への支援に大切に使わせていただきます。通常のふるさと納税と同じように税控除を受けられるため、ご寄付額から自己負担額2,000円を除いた全額が控除されます(収入や家族構成等に応じて一定の上限があります。)詳細や各ふるさと納税のリンク先などついては下記リンクよりご覧ください。

詳細はこちら
 
 
 
支援を受けている子どものお手紙を紹介します!
 
マハマットくん
 
マハマットくん 住んでいる国:チャド 年齢:15歳
 
マハマットくんからの手紙
 
海外子どもスポンサーになってください
 
海外子どもスポンサーになってください
 
 
 
GNJPのスタッフより
 
 
こんにちは、ウクライナ事業担当の池田です。

私たちが支援しているウクライナでは、人々が一年で一番楽しみにしているのがクリスマスです。一人暮らしの学生や別の場所で働く大人も故郷に帰省して、伝統的な料理を囲んで家族で一緒に過ごします。クリスマスマーケットで買ったプレゼントを家族や友達と交換する人も多いです。

ウクライナでは、戦争によって人々が毎日のように警報や攻撃の恐怖にさらされ、家族と離れ離れになることを余儀なくされている状況が続いています。被災された方々が寒い冬に少しでも暖をとれるよう、安心して希望をつないでいけるよう、今後も命を守る支援を届けてまいります。引き続きみなさまにご関心を寄せていただけると嬉しいです。

З Різдвом Христовим!
(ウクライナ語でメリー・クリスマス!「ズ・リーズドヴォム・フリストーヴィム」と発音します)
 
 
 
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