当団体では、グッドごはんを利用されているひとり親家庭を対象に、親子で参加可能なイベントを開催しています。家庭環境や経済状況の違いなどから、様々な体験にも格差が広がっていると言われる昨今、子どもたちの興味・学びの幅が広がるきっかけや、親子が楽しく過ごせる時間を一つでも提供できるよう活動しています。
今年8月、航空事業を手掛けるルフトハンザグループ様のチャリティ組織である「ヘルプ・アライアンス」様と連携し、夏休み特別企画として貨物便見学会のイベントを成田空港で開催しました。普段は見ることのできない空港や貨物機のダイナミックな光景、パイロットの方々との交流など、貴重な経験ができたという感想を多数いただきました。
「子供はもちろん、大人も心が躍る一生の思い出になりました。普段発言が少ない子供なのですが、参加時はびっくりするほど積極的に質問等しており、本人にとっても経験自体が大きな自信につながったように思います。」
また、キッコーマン株式会社様の社員がしょうゆのつくり方、魅力などについて教えてくださる「しょうゆ塾」、カルビー株式会社様が商品の生産過程や廃材のリサイクルなどについて紹介してくださる「カルビースナックスクール」など、身近な食について、親子で楽しみながら学び考えるイベントも開催してきました。その他にも、夏は縁日、冬はクリスマス会といった、親子で楽しめる季節イベントを開催しています。
今年、当団体が行った
「ひとり親家庭の子どもの体験機会に関するアンケート」 では、「ひとり親になってから子どもに体験活動をさせる頻度が減った」と回答した保護者が76.7%にのぼり、経済的・時間的余裕の無さから子どもの様々な体験機会をあきらめざるを得ない家庭が多いことが明らかになりました。体験機会の不足は、直接生命の維持に関わる問題では無いため、しばしば「贅沢な悩み」と捉えられがちです。しかし、子どもの頃の様々な体験は、その後の自尊感情や外向性などに良い影響を与える、子どもたちの「心の成長」に大切なものです。私たちは、長期的な視点で子どもたちの体験機会を支えることが必要だと考えており、今後もその一助となれるよう活動に取り組んでまいります。