グッドネーバーズ・チャドのスタッフ、アルメルです。
ラマトは、ファシャアテレ地域に父親、母親、兄弟1人、姉妹2人と暮らしています。
今、小学校の3年生です。進級するにはもう少し勉強が必要と判断されたため、今年も同じ学年で勉強をがんばっています。
球技が好きで、好きな食べ物は鶏肉だそうです。

チャドは北アフリカの中央部に位置し、国土の3分の2が砂漠で覆われています。
かつてフランス領だった影響で、フランス語とアラビア語が公用語となっています。
アフリカ大陸で多くの国が植民地支配から独立した「アフリカの年(1960年)」に独立しましたが、内政や難民受け入れなどにより現在も不安定な情勢が続いています。

こちらの写真は、スタッフが地元の食堂で食べたお昼ご飯です。
牛の肝臓や心臓を煮込んだスープにパンをつけて食べます。
味付けはさっぱりとした塩味で、唐辛子のソースをかけて食べることもあります。

2007年から始まったグッドネーバーズの支援により、経済的に困難だった家庭でも子どもが学校に通えるようになり、親自身も農業での生計向上支援を受けて健全な生活を送れるようになってきています。
しかし、特に乾季には水不足で作物が育たず、販売用の農作物が確保できないため、マイクロクレジット(貧困層の自立支援のため無担保で提供される小口資金)の貯蓄が難しいなど課題が残っています。

チャドには、グッドネーバーズ広報大使である故パク・ヨンハさんの呼びかけで集まった寄付で設立された小学校「ヨナスクール」があります。
昨年12月には、ヨナスクールの生徒たちを対象に、学習支援の一環としてノートとペンを支給しました。
私たちは、全ての子どもたちが質の高い教育を受けるための包括的かつ平等な機会を確保し、より良い人生を送ることができるよう支援を行っています。

写真の右から2人目は、チャド出身のオリンピックアーチェリー選手、イスラエル・マダイエ氏です。
パリ2024大会に出場し、その不屈の精神で世界を魅了した彼は、昨年からグローバルインフルエンサーとしてグッドネーバーズの活動に携わっており、アフリカ11カ国の子どもたちの教育や保護、健全な環境を得る権利を訴えています。
「子どもたちが夢を追い続けられる未来を共に築きたい」と語るマダイエ氏と一緒に、子どもたちの可能性を広げるため私たちは支援を続けていきます。

チャドでは今もなお、隣国スーダンでの紛争や暴力から逃れるため、多くの人々が国境を越えて避難してきています。
その結果、難民の数は急増し、既存の難民キャンプの収容能力を大幅に超える深刻な状況に直面しています。
これを受け、グッドネーバーズ・ジャパンは、写真にある新設されたアラシャ難民キャンプにおいて、給水施設、家庭用トイレの整備を進めるとともに、衛生啓発活動を通じて健康的な生活環境の確保に取り組みました。
（本事業はジャパン・プラットフォームの助成を受け、2023年9月から2024年9月まで実施しました。）
グッドネーバーズでは、引き続きチャドの情勢や難民の方の状況を見守っていきます。

いつもご支援いただきありがとうございます。
皆さまのおかげで、子どもたちが今日も学校に行くことができています。
また、子どもたちの親に生計向上支援をすることで経済的な自立を促し、子どもたちが通学し続けられる環境づくりも実現できています。