グッドネーバーズ・エチオピアのスタッフ、アハマッドです。
トゥズタは、エチオピア南部のシダマに、父親、母親、兄弟2人、姉妹1人と暮らしています。
今、小学校の3年生です。好きな場所は学校で、かくれんぼをするのが好きです。
シダマはコーヒー栽培で有名な高地で、子どもたちの親の多くは日雇いの仕事や、コーヒーや果樹栽培に関わる仕事をしています。
しかし、得られる収入は少なく生活は楽ではありません。

エチオピアは、アフリカ大陸の東部に位置する内陸国で、約1億3千万人もの人口を抱える多民族国家です(World Bank, 2023)。
アフリカで最も古い独立国の一つであり、植民地支配を受けなかった歴史を持つ珍しい国でもあります。
宗教的にはキリスト教(エチオピア正教会)とイスラム教が主要で、地域によって多様な文化と伝統が共存しています。

エチオピアの主食といえば、テフという穀物から作られるインジェラが知られていますが、ソマリ州ではインジェラよりもお米やパスタが一般的に食べられています。
また、エチオピアではコーヒーを飲む習慣がありますが、ソマリ州ではコーヒーよりも紅茶が好まれています。
一部のお店では、ラクダのミルクを使ったミルクティーもあります。

ソマリ州は特に乾燥地帯として知られていて、干ばつが深刻な問題となっています。
干ばつが起きると、生活用水だけでなく農業や牧畜が大打撃を受け、作物が育たなかったり家畜に水を十分に与えられなくなってしまいます。
さらに、最近では気候変動の影響もあり、状況はますます悪化していて、この地域に住む人々の生活は本当に厳しいものとなっています。

グッドネーバーズは、教育支援、医療・保健支援、生計向上、水衛生環境の改善、子どもの保護など、多岐にわたる活動を通じて地域社会を支えています。
また、ソマリ州では、ソマリア難民とホストコミュニティに対する生計向上支援やシェルター建設活動にも取り組んでいます。

ソマリア内戦から逃れてきた難民たちは仕事に就くことが難しく、長い間厳しい環境での生活を強いられています。
写真のように、プラスチックシートや古い布で覆った簡易的な住居で暮らしている人も多くいます。
このような状況を改善するため、私たちはブロックとコンクリートを使用したシェルターの建設に取り組んでいます。

今年の11月から12月にかけて、私たちはシングルマザーを含む生活困窮世帯に対して、約600頭のヤギを提供しました。
ヤギはソマリ州で多く飼育されている家畜で、ミルクや繁殖による子ヤギの販売を通じて収入を得ることが可能です。
この取り組みにより、経済的に困窮している家庭の収入向上に寄与することが期待されています。

私たちが支援する世帯の中には、紛争によって夫と離れ離れになり、ひとりで子どもを育てるシングルマザーや重い障がいを抱える子どもを持つ家庭など、さまざまな状況の方々がいます。
皆さまの温かいご支援のおかげで、私たちは地域の子どもたちやその家族、さらにはコミュニティ全体に必要な支援を届けることができています。
いつも温かいご支援いただきありがとうございます。