グッドネーバーズ・エチオピアのスタッフ、テテンナです。
ユシャクは、エチオピア南部のシダマ地域に父親、母親、兄弟1人、姉妹1人と暮らしています。
ユシャクは、ボール遊びが大好きな小学校4年生で、好きな場所は「学校」だそうです。
シダマはコーヒー栽培が有名な高地で、子どもたちの親の多くがコーヒーや果樹栽培に関わる仕事をしています。
しかし得られる月収は10～20ドル程度と生活は楽ではありません。

エチオピアは80以上の民族、100以上の言語があると言われる多民族国家です。
各民族が独自の文化や伝統を大切にしており、歴史の深い国です。
また、人口は日本とほぼ同じ1億2千万人超で、アフリカでは2番目に人口が多い国です(World Bank, 2023）。

村の市場をのぞいてみましょう。この地域では市場が週に2回開かれ、多くの人で賑わいます。
玉ねぎやジャガイモ、人参、キャベツ、ニンニク、生姜、りんごなどの野菜の他、鶏や羊、ヤギも売られています。

このように、平和な地域がある一方で、エチオピアには紛争や自然災害に苦しむ人が多く存在します。
支援を必要とする人の数は、世界で4番目に多い2,140万人(OCHA, 2024)で、これはエチオピアの国民の約6人に1人に該当します。

グッドネーバーズ・エチオピアは、教育支援、医療・保健支援、生計向上、水衛生環境改善、子どもの保護などの活動を通じて地域を支えています。
また、女性のエンパワーメントにも取り組み、社会全体の発展と持続可能性に寄与しています。

私たちは今年6月、女性たちがスキルを身につけ自信を育めるよう、15の村で能力強化研修を行いました。
女性がリーダーシップを発揮し、意思決定に関わる機会を持つことが平和な社会を築くことに繋がると考え、今後もフォローアップを続けていきます。
参加した女性は「まずは自分を信じることから始めたい。私だって村を変えられる、行動できるんだ」と優しい笑顔を見せてくれました。

また、「今までだって母親として家族を守ってきた。私たちが子どものために平和な未来を作るんだ」と意気込みを見せてくれた参加者もいました。
私たちグッドネーバーズは、地域の人々の笑顔と希望を守り、ともに良い未来を築いていけるように、これからも現地に根ざした支援をしていきます。

私は、自分の知識や経験を助けが必要な人々のために使いたいと思い、グッドネーバーズ・エチオピアに入職し12年が経ちました。現在は、会計部署の部長をしています。
毎年、支援を受けてきた子どもが学校を卒業したり就職する瞬間は、自分の子どものことのように嬉しく、それが私の働く理由です。
エチオピアは、政治やたくさんの資源や土地の関係で紛争が続いていますが、自然が豊かで民族の異なる人々がともに暮らす素敵な国です。
これからもグッドネーバーズ・エチオピアの一員としてこの国のために働けることを誇りに思います。