グッドネーバーズ・バングラデシュのスタッフ、サンジットです。
リヤは、バングラデシュのシャキプルに父親、母親、兄弟1人、姉妹1人と暮らしています。
好きな科目は国語で、将来の夢は医者になることです。
父親が農業を営み生計を立てていますが、生活は楽ではありません。

バングラデシュはインド、ミャンマーと国境を接し、東南アジアと南アジアの境に位置する国で、熱帯地域に属しており乾季と雨季があります。
バングラデシュの国旗は日本の国旗を参考にしたとも言われており、日本と関係が深い国でもあります。

熱帯地域に位置するバングラデシュは、1年を通して日本よりも気温が高いですが、12月から2月頃は気温が下がり、街の人たちもマフラーを巻き始めます。
この時期には、「ピタ」と呼ばれる米粉を蒸した食べ物が人気で、家庭で作られるだけでなく、ストリートフードとしてピタ屋さんから買うこともできます。
特に、ナツメヤシの蜜とココナッツが入ったピタは、寒い季節にぴったりでバングラデシュの冬の風物詩です。

かつて「アジア最貧国」とも呼ばれたバングラデシュは年々発展を続けていますが、未だに様々な問題を抱えています。
例えば、バングラデシュでは、20～24歳の女性のうち半数が18歳未満の時に結婚していると言われています(UNICEF世界子供白書, 2023)。
児童婚は彼女たちの教育の機会を奪うだけでなく、彼女や生まれてくる子どもたちの健康にも悪影響を及ぼす深刻な問題ですが、未だに解決には至っていません。

グッドネーバーズ・バングラデシュは、2つの都市と14の農村地域が位置する全12県で、子どもの教育・権利、保健医療、防災などに関わる活動を展開しています。

各地に設置されている事務所には、医療を専門とするスタッフが勤務しており、子どもスポンサーシップの支援を受けている子どもたちを中心に検診等を行っています。
体調が悪くてもお金がなく病院に行くことができない子どもたちに対して、最低限のケアができるようにしています。

未だに児童婚が多く行われている農村地域では、女の子に対する教育の大切さや児童婚の危険性を伝えるために、村の母親コミュニティーを形成し、定期的なミーティングを行っています。
子どもを持ち、自身も女性である母親たちが児童婚問題について取り組むことには大きな意味があります。

私は、2010年からグッドネーバーズ・バングラデシュで勤務しています。
家庭訪問などを通して子どもたちと直接コミュニケーションを取り、成長を見守ることができるため、この仕事にやりがいを感じています。
これからも全ての子どもたちが、平等に生活し教育を受けられるように努力を続けたいと思います。