ネパールのスタッフ、ラジェンドラです。
ロシカは、ネパールのバジュラ地域に、父親、母親、兄弟1人、姉妹1人と一緒に暮らしています。今、小学校3年生で、将来の夢は看護師になることです。
バジュラ地域で暮らす子どもたちの親の多くは、農業や日雇い労働で生計を立てていますが、得られる収入は少なく生活は楽ではありません。

ネパールは、エベレストで有名なヒマラヤ山脈の南側に位置しています。
最も高いエベレスト山頂では海抜8,848m、一番低いところでは海抜70mと標高差が著しく、同じ国の中でも寒冷から温暖まで地域によって気候や気温が大きく異なります。

ネパールでは、昔から岩を砕いて作る「蛇篭（じゃかご）」が土砂流入を防ぐために設置されたり、上の写真のように橋の土台として使われるなどしています。
少し大きな川では、川の中心にS字を描くように蛇篭を設置し、水の流量調整を行っている場合もあります。
現在も人力で蛇篭が作られており、特に山間部などの集落では日常的に目にする風景です。

首都から離れた中山間地には、インフラの未整備や開発の遅れにより、未だにトイレや水供給設備などが無い地域がとても多く存在しています。
こうした遠隔地域はどんどん取り残されていき、本来なら防ぐことができる病気などで命を落としてしまうケースも少なくありません。
グッドネーバーズでは、人々が健康に毎日を過ごすことができるよう、衛生環境を整備する活動を行っています。

グッドネーバーズ・ジャパンでは、2021年3月より、ムグ郡の3つの地域において水と衛生を守る事業を行っています。
飲料水供給設備や男女別バリアフリートイレ、ゴミ焼却設備建設の他にも、地域住民の意識向上のための研修や啓発キャンペーンなども実施しています。
また、持続的に衛生環境を守っていくことができるよう水衛生委員会を組織し、住民主体で維持・管理されていく体制づくりにも力を入れています。

この写真は、行政担当者や学校・コミュニティ関係者が、建設中の男女別トイレの視察を行っているところです。
私たちの活動には、必要な環境整備のための予算確保など、地方政府や行政機関の協力が欠かせません。
行政との定期的なミーティングや、設備の視察などを通して、彼らに衛生環境を守るための高い意識を持ってもらえるよう、私たちは働きかけを行っています。

こちらは、建設中の男女別トイレの視察後、参加者に事業の進捗や会計状況などを報告している場面の写真です。
定期的に関係者が集まり協議をすることで、行政や地域住民へ事業の透明性を示しています。
社会には多様なセクターが存在し、その働きが織りなされて人々の暮らしが成り立っています。
そのため、学校や村などの地域住民ばかりではなく、官民が力を出し合って、協力することでより良い環境作り、それを維持していく体制を生み出すことができると考えています。

ナマステ！グッドネーバーズ・ジャパンのムグ事業に従事しているラジェンドラです。
いつも日本の皆さまのご支援に感謝しています！
今回は、私の好きな本についてご紹介します。
「Men Are from Mars, and Women Are from Venus」は、私が何度も繰り返し読んでいる本です。
本を読むことで、新しい知見を得ることができ、自分の視野が広がる気がします。
プライベートの時間にリフレッシュすることで、次のエネルギーに繋がります。