2006.08.31 支援事例

エチオピア 父親の愛情を求める少年

イオップ・ワグダレス君 9歳

現地スタッフの日誌より

子ども達の中には、様々な理由によって両親から愛情を受けることができない子どもがいます。特に発展途上国では、貧困やHIV/エイズ、内戦などによる破壊が大きな背景としてあります。
特に、元兵士達の問題は深刻です。貧困や病気に直面する機会が多く、道徳的感情が乏しくなってしまいます。彼らは家族という重荷を負うことができず、責任を感じることもありません。

このような環境で暮らしている子どもの一人がイオップ・ワグダレス君。私達の支援の対象者で、エチオピアの首都アディスアベバに住んでいる9歳の少年です。彼はとても明るく、友達と遊んでいる時は幸せそうな笑顔を見せています。しかし彼の生活がよくなるには、父親の心の病が影を落としています。

イオップくんには家族の愛情と適切な保護が必要ですが、簡単に実現するものではありません。母親は父親と離婚し、他の人と再婚しました。

父親の健康状態が悪いため、イオップくんはいつも道端や川べりや森で一日を過ごし、泣き叫んでは父親の愛情を求めています。

ある日、さっきまでとは全く違って悲しそうな様子で泣いているイオップくんを見つけました。彼を慰め、どうしたのか尋ねると、イオップくんは短くこう答えました。

「お父さんが大好きなんだ。」

イオップくんは授業に出ることもできなくなっていました。彼は空っぽの孤独を感じていたからです。私達は一日中彼と一緒にいて、食事を提供しているグッドネーバーズ・エチオピアの建物で、相談にのったりアドバイスをしたりして彼を癒そうとしています。でもその後は、近所の人たちが見守るだけの誰もいない家にイオップくんは帰ります。誰もいない家は彼をとても失望させてしまいます。

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