世界中の子ども達に笑顔を。途上国の子どもの教育支援・緊急支援を行う国際NGOグッドネーバーズ・ジャパン

アフガニスタンには、グッドネーバーズが運営するザマルミナ小学校があります。その学校には、今年 14 歳なるいたずら好きで元気なサブル、という名前の男の子がいます。育ち盛りのサブルは、去年に比べるとずいぶん背が伸びました。でもサブルの両肩は、いつもバランスがとれずに傾いているんです。
アフガニスタンでは、23年間にわたる紛争が続きました。パシュトゥーン族とハザラ族が首都カブールで激しく武力衝突をしていた頃、サブルは生まれました。サブルの家は戦闘の境界 線に位置していたために、1日も銃声は途絶えることなく続いていました。空を飛び交うミサイルがサブルの家に落ちてこないかと恐々とする日々。そんな中、 ついにサブルが生後 3 ヶ月の時、一番恐れていたことが起こってしまったのでした。家の庭にミサイルが落ちのです。それによって、サブルは大怪我を負い、右足を失ってしまいまし た。大勢の人の温かい支援によって、手術と治療を受けることはできましたが、その後も続いた紛争のために継続治療ができず、サブルは片足を失ったまま乳児 施設に預けられてしまったのです。

数年前、紛争は終結しました。当時、軍事政権を保持していたタリバンが退き、新しい暫定政権が確立されました。そして、多くの国際 NGO がアフガニスタンにおける支援を始めたおかげで、サブルは義足、という形の新しい右足を持つことになったのです。だけど、サブルにとって義足を付けるのは 初めてのこと。義足は、慣れるまでに時間がかかり、痛みも伴います。でも、一旦慣れてしまうと、そんな義足のおかげで、サブルは友達と学校へ行けるように なり、ゆっくりかけっこもできるようになりました。
それでも、育ち盛りのサブルと義足のサイズはすぐに合わなくなります。それに、サイズの合わない義足を付けていると、すぐ腰が痛くなってくるので す。できるだけ早くサイズのあった義足に交換したいのですが、サブルの父は職を失ったばかりで、家計にはそんな余裕はありません。だから、サブルの義足は 小さいけれど今も使うしかないのです。

それでもサブルは、片方の足をひきずりながらも歩き、走れることがとてもうれしい、と無邪気な笑顔を見せてくれます。
アフガニスタンには、サブルと同じような境遇にある子どもがたくさんいます。戦争は終わったけれど、その戦争の傷跡は今でも痛々しく残っているのです。この傷を癒すためには、戦争が続いた時間よりも、ずっと長い年月が必要とされるでしょう。
子どもたちは、やがてアフガニスタンの社会を担っていく将来の希望です。激しい紛争によって、心にも体にもとても深い傷を負った子どもたちに、私た ちは、愛の義足をプレゼントしたい、と考えます。義足をつけて歩き、走りまわる子どもたちが、やがて希望に溢れた将来に向かって走り出せる場を提供するこ とができるのは私たちなのだ、と考えています。